ジャンルにとらわれないデザインの力|岩野文さん

co-lab二子玉川オンラインプレゼン会レポート、雨宮さんに続いて2人目のプレゼンターはアートディレクターでデザイナーの岩野文さん。
「自分の案件は9割方自分で作る」というお仕事スタイルで「アートディレクターもできるデザイナー」とご自身を表現されています。

武蔵野美術大学を卒業後、デザイン会社にてグラフィックデザイナーとして勤務。2012年に独立してフリーランスとして活動しつつ、復興支援をはじめ地域のデザインに関わるFUDO合同会社を設立されました。

FUDO合同会社ではグラフィックデザインからイラストレーション、コピーライティングまで幅広く担当。
パッケージ等をデザインしても、地方の農家さんなどは販路開拓が大きな壁になることも多いことから、販路の1つとしてFUDOで運営する下北沢「八百屋本店」のショッププロデュースや豊島園でのファーマーズマーケットの開催など、販売までサポートする事業を展開しています。

また、福島県郡山市の震災後の復興支援として地域名産の鯉を広める「鯉に恋する郡山」というプロジェクトの立ち上げやお芋農家さんのパッケージデザイン、さらに地域のお仕事のみならず、伊藤園の飲料ボトルパッケージのデザインなども。

今メインで忙しく活動しているのは、ゴーストレストラン(共有キッチンを持ち、複数業態のお料理をデリバリー専門で提供する業態)のロゴ制作やヒーロー写真(ウーバーイーツ等でお店の顔となる写真)の撮影ディレクションのお仕事だそう。
さまざまな業態が生まれる中で、ご自身もジャンルに囚われることなく、デザインだけにも留まらずに多くのことにチャレンジしている岩野さんにぴったりなお仕事だなと感じました!

フリーランスとしては生活の木の新規スキンケアブランド立ち上げにまつわる総合ブランディングに加え、ファンケルやロクシタンなど女性向けの商品を扱うメーカーさんの案件が多数。
岩野さんのデザインはどれも女性らしい柔らかさが光るおしゃれなものばかりなので、こういった案件が多いのも納得です。

「復興支援の仕事で現地の方のお話を聞く機会があり、仕事を通じて自分の生き方や考え方にも変化を持つ機会になった」とのお話も、センスや技術だけでなく、そういった経験がある岩野さんだからこそできるお仕事がたくさんあるのではないかなと感じ、とても印象的でした。

次回は、エディターの千吉良さんのレポートをお届けします。

(co-lab二子玉川 コミュニティ・ファシリテーター増山)