イズムで魅了するデザイナー、Rich Black Inc.|プレゼン会

2019年9月からco-labメンバーとなったRich Black緒方さん。

都内の拠点として、co-lab代官山を選んでくださいました。
緒方さんは広島県出身のアートディレクター、デザイナーです。

約10年フリーランスとして活動し、2009年に法人化しました。
いわゆる“横乗り”業界をメインに活動し、裾野の幅を広げています。

得意とするエディトリアル、理数系デザインは多くの評価を得ており、主なクライアントはスノーボード業界・サーフィン業界をはじめ、デザイン紙、大手ファッション、メーカー、エンタメ企業など多岐に渡ります。

今回は、ちょうど緒方さんが15年間デザインに携っている+81(PLUS EIGHTY ONE)の最新作と、過去のアーカイブをご紹介いただきました。

+81(PLUS EIGHTY ONE)は音楽、映画、ファッション、あらゆる分野のクリエイターをフィーチャーしているクリエイティブ雑誌で、世界16ヶ国で発行されています。

デザイン性に優れた紙面作りが海外からも高い評価が集まる日本発のバイリンガル紙です。

これまでデザインを担当した過去のアーカイブ。

とりわけ特別だった+81の81号では、表紙をTOMATOのジョン・ワーウィッカー氏がアートワークを制作。また、出版と同時に代官山蔦屋でトークショーも行われ、登壇者として緒方さんも参加されました。

雑誌タイトルと同巻ということで、特別な意味を持つ1冊。

代官山蔦屋書店でのトークショーの様子

雑誌なので全てが現在進行形、素材が揃っていることは稀です。

デザインに関してはある素材でまず形を作り、
追加の素材が来てはまた考えることの繰り返し。

たまたま生じたことが逆に良いレイアウトが作れるきっかけになることもあるそうで、ここでは全てご紹介しきれず残念ですが、デザインの舞台裏エピソードについてもお話してくださいました。

Vol.84 Sports Graphic and Brand Stories issue

この表紙は、緒方さんのデザインです。

この号では、スポーツグラフィックスを中心に取り上げ、スキー、スノーボード、スケートボードを始め、大ブームを巻き起こしたAir Jordanのシリーズのデザイン画などを掲載。そのエディトリアル全般を担当。

「安定は衰退と同じ」

ぬるま湯に浸かって同じ仕事ばかりしていないで、常にアクティブに活動を続けること。
緒方さんがco-lab代官山に入るきっかけとなった言葉だそうです。

春は京都、夏は湘南、秋は北海道、冬は沖縄

そんな感じで、これから先は1箇所にとどまる必要はないのでは、と言います。
(代官山が入っていないのですが、どうかお忘れなきよう…)

co-labメンバーとも、形を問わず、アイディアとセンスを生かせるものであればなんでもコラボしてみたい。ソフトがどんどん進化する中で何ができるかよりも、これからは何を残せるかだと思う。とお話いただきました。

湧き出る「緒方イズム」はデザインも思考も刺激的なものばかり。

緩やかでしなやかな人柄とは反対に、揺るがず鋭い、独自の感覚センスを備え持つ緒方さんに、居合わせたco-labメンバーは皆惹きつけられている様子でした。

オリジナリティを持つクリエイターの強みというものを感じました。

 

(コミュニティ・ファシリテーター:早田 )