INTERVIEW
結局、つくるのが好き!|KANKI カトウカズヤさん
映像制作会社として今年で20周年を迎えられる有限会社KANKIの代表取締役カトウカズヤさんからお話を伺いました。カトウさんは映像ディレクターとして活躍されています。
開業から20年の実績を、AIで生成したオリジナル楽曲に乗せてご紹介くださいました。カトウさんには本当に多くの作品があり、制作の様々な役割を担当されてきたことが伝わってきました。カトウさんはどのようにして、様々なことができるようになったのでしょうか。キャリアの変遷についてお聞きしました。
90年代半ばから、普及し始めた3DCGデザイナーのアシスタントとしてキャリアをスタート。その後、音楽が好きでミュージックビデオを作りたいという思いから、衛星放送のテレビ局にアシスタントとして入社。だんだんと音楽番組やミュージックビデオのディレクターを担当するようになりました。子どものころからパソコン少年で、3DCGの経験があったことからPCに明るく、早くから実写映像にCGを組み入れたり、ノンリニア編集やモーショングラフィックを自分で行うなど、その点が強みとなっていたそうです。仕事をしていく中で指名が増えていったこともあり、フリーランスの道へ。徐々にディレクターだけではなく、カメラマンや構成、予算管理、出演などもやるようになっていたのは、限られた予算の中で最大限よいものをつくるための方法を模索していった結果で、ジャンルも役割も幅が広くなっていったそうです。
本当に多くの仕事をしていらっしゃったカトウさんですが、最近取り組まれていたお仕事は大阪・関西万博BLUE OCEAN DOME「SARAYAウィーク」のオープニング映像作品です。co-lab代官山の会員のスペースポートさんとつくっている「いのちをつなぐ学校 by SARAYA」という仕事をキッカケにしてできた作品です。
制作期間は約半年間。アニメーション作品で、約10メートルの大型ビジョンに投影されました。制作の初期段階において作られたカトウさんの手描きの絵コンテが映像のベースになっているそうです。制作の過程では、スペースポートの上田さんとこれまでのお仕事をご一緒にしてきた関係性が様々な面で反映され、お互いの得意な面が活かされていったようです。簡単なことばかりではなかったようですが、映像を見ていると癒されると共にいのちとうみの深いつながりを感じることができます。
大阪万博のお仕事のように、一つ一つのお仕事に丁寧に向きあわれているからこそ、一つのプロジェクトだけではなく、次なるお仕事にも続き、20年も続けられているのだと感じました。スペースポートさんとのお仕事もコラボレーションの一つではありましたが、これまで在籍していたco-labでの数々のコラボレーションについても教えてくださいました。co-labにいることで、仕事では出会わないような若い方や経験値のある方、様々なジャンルのプロフェッショナルな方々との出会いがあったそうです。交流や雑談で新しいアイディアやお仕事につながっていて、交流が生まれやすい環境になっているところがco-labの良いところだと仰ってくださいました。
カトウさんはキャリアの中でプロデューサーになろうと考えた時期もあったそうです。しかし、制作や予算管理をしていく中で、作り手としてど真ん中にいる方が向いていることや、作ることの魅力を感じていったと教えてくださいました。結果的には、プロデューサーやディレクターをお仕事の内容に応じてやられているとのことで、役割や関わり方を変えることで仕事の方向性を見失わないように心がけているとのことでした。また、毎回、同じやり方で仕事を進めるのではなく、関わる人や仕事にあわせて仕事の仕方を変える意識をしていると仰っていました。好きなことを仕事にし、続けられていらっしゃる秘訣を教えていただいた時間でした。今後のカトウさんの活躍も楽しみです。
貴重なお話をありがとうございました!
<関連ページ>
有限会社KANKIの公式HP
有限会社KANKIのクリエイターリスト
いのちとうみのものがたり Life and Sea 〜SARAYA BLUE OCEAN STORY〜
(co-lab五反田 with JPRE チーフ・コミュニティ・ファシリテーター 大浦)