イベントレポート|創造性発見ワークショップDAWN! 2日目

3月17日(水)、co-labを企画運営する春蒔プロジェクトと、音楽を通じて風通しのよい社会づくりを目指す特定非営利活動法人パラ・ラ・ムジカの共同企画で、これからのVUCAな時代をしなやかに生き抜くために、「クリエイティブ」な仕事の考え方に触れてみることを目的とした「創造性発見ワークショップDAWN!―中高生のうちに見つけたい!仕事に対する考え方―」が開催されました。

昨日に引き続き、2 日目となる本イベントは、「視点を変える」をキーワードに、前日のクリエイティブを追求したトークセッションから、実際に手を動かしてみるワークショップを通してクリエイティブを体感しよう、という企画。ファシリテーターには、美術教育やアートプロジェクトの分野で活躍する竹丸草子氏をお呼びして、学生の方々と一緒に楽しいお題に挑戦しました。

まずは、昨日の振り返りをしながら、竹丸氏から学生の参加者の方々へ「クリエイティブの仕事ってなんだと思う?」という問いを投げかけました。

「デザイナーやアーティスト、スマホアプリの開発者」
「作家さん。この世にないものを作るイメージがあります」
「社長。自分で起業したりビジネスを始める人」
「世の中になかったサービスや、世の中にない考え方を広める仕事」
と、思い思いの答えを挙げてくれた学生のみなさん。

竹丸氏
「クリエイティブって特別なことだったかな?昨日の対馬さんとアンドレアさんのお話を振り返ると、クリエイティブは誰にでもある。特別ではなくて、工夫することだと私も思います。おふたりからのキーワードは、疑問を持つこと、自分の感覚とは違う角度で見てみること、分からないままを持ち続けること、でしたね。このコロナ禍でみなさんも実感していると思いますが、これからの時代は予測不可能です。どうしていいか分からないかもしれないけど、生きていかなければなりません。でもそのプロセスさえもおもしろがること。それがクリエイティブです。大人の背中を追いかけるだけでは難しくなっている今だからこそ、私もアートとクリエイティブを勉強しています。学生の時からその考え方を持っておくことが本当に大事です。」

5つのキーポイント

竹丸氏から今日のワークショップを始めるにあたり、常に意識して、物事を考えてみる5つのキーポイントを教えていただきました。

・「自分の軸を持つこと、自分の判断力を持つこと」
・「関係性を見ること」=自分とどう関係づけていくか考えよう
・「想像力、創造力をつけること」
・「自分の言葉を持つこと」=受け売りではなく、自分の体にちゃんと落ちた言葉を使っているかどうか。
・「本質は何かを問うこと」=これって本当に何だろう?

この5つのキーポイントを実際に体感するためのワークショップ。

準備するものは、ペン、紙、はさみ、セロハンテープ、写真の撮れる携帯電話。一体、どんなワークをするのでしょうか。
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【Work1】

モノの見方の枠を外せ!:「目玉妖怪を探せ」

竹丸氏より本日のお題「目玉妖怪を探せ」が発表されました。家の中にあるものに紙で作った目玉をつけてみる。キャラクター化することで、そのもののおもしろさ、特徴という観点を見直してみようというもの。さらに、目玉のついた彼ら(もの)に客観的な自己紹介をつけてみる。実際の目玉妖怪例を写真で紹介しつつ、2つのチームに分かれ、配属されたサブファシリテーターと共にそれぞれの部屋(オンライン)に分かれてやってみることになりました。

第1チーム、第2チーム、それぞれ個性豊かで、愉快な目玉妖怪たちがたくさん発表されました。学生のみなさんの目のつけどころがまさにクリエイティブ!ここでも少しだけ紹介します。
「時計くん」毎日毎日、24時間休みなく時を表示しているので、目の下にクマがあります。
「鏡くん」毎日見られているので変な気分!
「ビジョンさん」本人はどんな映像を映しているかは知らない。音声だけを頼りに…
「鉛筆削りくん」鉛筆を尖らせるのが仕事。最近はシャーペンばかり使われているので仕事がほとんどない。

【Work 2】

ストリーテリング:目玉妖怪に物語をつけてみよう

次のステップは、先ほど生み出したさまざまな目玉妖怪たちを主人公に、キャラ設定を確認し、起承転結でストーリーを作ってみよう、というお題。自分の視点と他者の視点の違いを実感してみたり、そこからアイデアをさらに発展させるワークです。物語を1枚のスライドにまとめて発表するのがゴールです。

 

物語制作の過程では、ものの特性から妖怪の性格を考えてみたり、ものの使われる状況をストーリーの構成に組み込んでみたり。サブファシリテーターが先導するのではなく、学生自身が積極的に発言しながら、物語を組み立てている姿が印象的でした。最後をハッピーエンドにするために、楽しい流れに持っていく工夫など、5つのキーポイントを意識しながら、自分のアイデアの世界を広げていきました。時間いっぱいまで、スライドの細かい部分まで修正をいれる丁寧さ。そして全員で共有する、発表タイムは学生自身によって行われました。

自分なりのクリエイティブを探る

竹丸氏
「設定をうまく使いながら、よくストーリー展開ができたと思います。人の話に乗っかっていくとおもしろいものができたりしますよね。自分が出したものが、思ってもみない展開になったはずです。それぞれのクリエイティブがぶつかると、新しい展開になっていく。この感覚を覚えておいてください。そして、まずはなんでもやってみること!ちょっとだけ無理するのもありですよ。」

そして、この日のワークショップを体験した学生のみなさんは自分の中でどんな変化や、新しい発見があったのでしょうか?彼らの感想や思いを聞くことができました。

「楽しかったです。自分の家の中は見慣れているのに、妖怪にしてみるなんてやったことなかったので、そういう視点で家を見回したのは新しい視点でした。」

「こう、転がっていくかなと自分が口に出した展開が、全く別の方向に転がっていったのも面白かったです。1人でやるより、何人かでやったほうがそれぞれの価値観が集まって面白いものになると思いました。」

「オンライン上で話し合って作っていくというのは、初めての体験で面白かったです。昨日のトークセッションで学んだことが今日実践できた。いつもと違うところに身を置いて、視野を広げることができました。」

「初めて会った人と、コミュニケーションをとりながら、いろんなことをやるのは楽しかった。またこういう機会があったら参加してみたいです。」

「初めは、クリエイティブって芸術家や音楽家など、難しい感じがしましたが、身近なものだと考えられたのが良かったです。」
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そして翌日の3日目では、クリエイター専用シェアオフィスco-labに所属し、各分野の第一線で活躍するクリエイターの方々から出されたお題を中高生のみなさんと一緒に意見交換します。

イベントレポート|創造性発見ワークショップDAWN! 3日目

レポート:佐藤友美(特定非営利活動法人パラ・ラ・ムジカ)
写真:ならぶき りく

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