建築家とは、居場所をつくる人|一級建築士事務所アトリエプレイス 竹内啓さん

一級建築士事務所アトリエプレイスの竹内啓(タケウチケイ)さんにお話を伺いました。

1996年、早稲田大学大学院理工学研究科建設工学専攻修了の後に大成建設(株)設計本部へ。
その後、コロンビア大学建築学部修士課程(AAD)修了、ハーバード大学大学院デザイン学部MArchⅡwith Distinction修了を経て、2006年より株式会社伊東豊雄建築設計事務所に。
2022年に一級建築士事務所アトリエプレイス設立を設立し、2023年にco-lab代官山にご入会されました。

建築家は建物をデザインする人と思われているかもしれません。実際、プログラムが決まっていて、そのラッピングを頼まれる事が多く、ファザードが重視されてしまう。

そんな中、竹内さんは建物を“利用する人”に拘りを持っているとの事。
ひとりでくつろいでいたり、みんなと一緒だったり、それぞれの人が思い思いに快適に過ごしている。そんな公園のような居場所-PLACE-を創っていきたいという想いをこめて“アトリエプレイス”と名付けた竹内さん。

今回は自身が関わった建築物から「WITH HARAJUKU」をご紹介頂きました。

原宿の街は表参道、竹下通りなど、大きな通りで構成・分断されており「文化は通りに発展している。その通りをつなげたい」という想いから、なるべく壁をつくらず道を取り込むような形で空間を設計。

またWITH HARAJUKUが建てられた場所は原宿でも高い位置にあり、調べてみると元々は山でした。それを意識して斜面に人が憩えるような空間をイメージして、座って、代々木公園の豊かな緑を分かち合える場所が出来上がったそうです。
出店する企業によるマーケティングだけでなく、住民の方々へ街の成り立ちなどを丁寧にヒアリングするなどし出来上がった建物である事をプレゼンしていただきました。

箱に閉じ込められるのではなく、外部とつながる内部の楽しさを創りたいと語る竹内さん。
建築設計の仕事は長く、完成まで5年・10年と掛かる場合もありますが、co-labも長く、竹内さんを応援し続けたいです。
貴重なお話をしてくださり、ありがとうございました!

【受賞歴】
1999  大成建設設計本部長賞
2001  大成建設設計本部デザイン大賞2000
2005  Peter Rice Prize for Innovative in Architecture and Design(ハーバード大学)
2005  Honor Award for Design in the Unbuilt Architecture Competition 2005(ボストン建築家協会)
2006  Kevin V. Keran Prize (ハーバード大学 )
2023  WITH HARAJUKU 日本建設業連合会2023 BCS賞

 

(co-lab代官山 コミュニティファシリテーター 野崎)