細部に思いを込める映像ディレクター|辻崇志さん

株式会社HITSUJIの代表取締役辻崇志(ツジ タカシ)さんからお話を伺いました。株式会社HITSUJIは映像ディレクターである辻さんとブランディング・グラフィックデザインを生業にしている奥様とお二人で運営されている会社です。社名の由来はお二人の干支である「未(ひつじ)」と「Hi Tsuji」を掛け合わせて、「HITSUJI」という社名にされたとのこと。親しみやすい社名の由来を今回初めて伺うことができました。

辻さんが主に制作されているのは、テレビやウェブの広告動画。予算の規模や、企画によって、その都度最良と思えるチームを組んで制作を進めていくそうです。難しい案件でも、組んだ人とのお仕事エピソードを楽しそうにお話してくださいました。これまで世に送り出された数多くの作品を今回紹介してくださいましたが、その中から二つご紹介したいと思います。

 


◆ケース1|SNS Movie(2023年)

疲れが取れる着圧ソックスのSNS広告。スマートフォンにあわせて縦型映像の制作依頼で、3人の女性のそれぞれの働く姿や生活する姿を描きながら、どんな場面でも身に着けられる着圧ソックスをアピール。人の移動は横移動を意識して、靴下の長さを見せる部分は縦の軸を使うなど、縦長の画面の中でも2種類の動きを使っているとのことです。また、音楽もつくられたそうで、「ちゃくあつ」というコーラスを流している部分が辻さんのこだわりポイント。「誰にも気づかないような部分だけど、楽しんでやる」をコンセプトに広告を制作したとのことでした。

 


◆ケース2|企業TV-CM

辻さんが企画/演出を担当。キッチン用品、ガソリンスタンドの洗車機、農業機器をつくっている種々様々な製品を作っている企業のCM。幅広い製品展開をしている企業さんだからこそ、まだ見ぬ製品をつくるために、全国に何をつくるかネタを探す旅という切り口は興味深く、CMに登場するお二人が「そんなところに?」という場所に真面目に探しにいっている姿は、くすっと笑いたくなるユーモアにあふれています。「真面目に、これだ!!を探す会社。」のコピーも辻さんが考案。社名をもじっているところにも、辻さんのこだわりを感じました。


上記の二作品以外にも誰もが「観たことある!」という作品を多く作られてきた辻さん。作品と共に様々な制作エピソードもお話しくださりました。辻さんが一つ一つの作品に真摯に向き合われてきたことが伝わり、また、クライアントが求めている以上のものを仕上げていくことを目指す姿勢と、面白い演出を盛り込んでいきたいという思いが、お仕事が続かれている秘訣なのだと感じました。

貴重なお話をありがとうございました!

 

<辻さんの作品はこちらからご覧になれます>

株式会社HITSUJIのHP

 

(co-lab五反田 with JPRE チーフ・コミュニティ・ファシリテーター 大浦)