【兵庫県×co-lab】淡路瓦工場ツアーを実施

[兵庫県×co-lab]企画説明
co-labのクリエイターと兵庫県内の地方企業・職人達を繋げることで、県内事業者の課題解決に取り組むことができないか――。NPO法人コミュニティリンクさんからそんなご相談をいただいたのが今からおおよそ3年前のこと。それから2022年現在に至るまで、キックオフ、県内事業者との意見交換会、オンライン工場見学会…と、様々な取り組みをご一緒させて頂きました。※過去の実施内容は本レポート末尾にてご確認ください

最後に実施された企画が、2021年2月の淡路瓦のオンライン工場ツアー。淡路島で生産される淡路瓦の工場とco-labをオンラインで繋ぎ、淡路瓦の歴史や素材特性、生産工程などを職人さんから直々にご説明いただくという企画でした。「次回は現地で工場ツアーを開催しよう!」と意気込んだのも束の間、収束の見えないコロナの感染状況を鑑みて、やむ無く現地ツアーの催行は見送られてきました。

それから約1年半が経った2022年10月、やっとのことで実現したのが、タイトルにもある通り「淡路瓦工場ツアー」です。本レポートでは、1泊2日に渡って行われたツアーの様子をご紹介していきます。

ツアー概要
淡路瓦が実際に使われている施設の見学や、工場の生産ラインの見学を通して、瓦の歴史・特性を深く理解するとともに、まずはその魅力をクリエイター自身に体感頂くことを目的に開催されました。ゆくゆくは、屋根材や景観材の国内外向け販路拡大、新商品開発などを共に進めていくことを目指しています。

主催者・事務局
・淡路瓦工業組合
・NPO 法人コミュニティリンク
・co-lab(企画サポート)

参加者(敬称略・順不同)
・ヒロアンドアソシエ(合)_大塚哲弘(co-lab代官山)|インテリアデザイナー
(株)memori_宮内秀明(co-lab代官山)|プロダクトデザイナー
鶴岡直人(旧co-lab二子玉川)|工業製品デザイナー
(株)ジャランジャパン_林田新太郎(旧co-lab代官山)|香港ライフスタイルショップ運営
・春蒔プロジェクト_田中陽明(co-lab企画運営責任者)

ツアーの様子

 

 

ー写真の説明ー
<上段左>工場内で淡路瓦の製造ラインを説明してくださる職人さん。完全に自動化できない  部分もあり、機械任せにするのではなく、職人の技を取り入れ、付加価値の高い製品を生み出している。
<上段右>ハンガーラインを利用して白地に、はけ土(微粒子の粘土を水で溶いたもの)を塗布していく。これを瓦の表面に塗ることにより、淡路瓦独特のいぶし銀が生まれ、瓦表面に出るアクを抑えることができる。
<中段左>さまざまな製造工程を経てつくられた「いぶし瓦」。ここから全国へと出荷されてゆく。
<中段右>淡路瓦が実際に使われている商業施設を訪問。
<下段左>瓦の加工工場の見学。一枚一枚の瓦を成形しデザインを加えることで、壁面材として利用されている。
<下段右>参加者全員の集合写真。

現地でのディスカッションを経て ー現代建築に合った瓦デザインの提案ー
ツアー最終日は、淡路瓦工業組合や兵庫県新産業課の方々をお招きし、参加者全員で意見交換会を行いました。一番印象的で衝撃を受けたお話として、日本の瓦の需要はなんとこの30年間で18分の1まで減少しているという事実。日本のライフスタイルの変化により、瓦屋根の住宅が減少していることが大きな要因として挙げられます。この衰退の事実を知ると、この伝統産業を残していくことの難しさと、淡路島の課題の重さを痛感します。

こういった市場背景などを伺う中で、co-lab代官山の大塚さんと弊社田中から、「瓦を現代建築に合った形でデザインすることは出来ないか」という提示がなされました。厚みがあり、重量のある従来の瓦を出来るだけプレーンで軽いものにし、強い瓦を量産・流通させることが今後の瓦業界の普及には欠かせないのではないかという問いかけでした。こちらの議論についてはツアー開催後にも打ち合わせが進行しており、現在の建築プロジェクトにどう瓦を取り入れていくかを中長期的に模索していきます。

最後に
今回のツアー催行にあたり、事務局として現地の全てを手配くださったNPO法人コミュニティリンクさんに、心から感謝いたします。引き続き、兵庫県の事業課題解決のために協働させて頂けたらと思いますので、宜しくお願いします。

淡路瓦は燻銀の光沢をもった瓦で、日本瓦の中でも一番美しい瓦です。この大きな課題に対して、co-labとして、早急に貢献していきたいと考えています。もしもこの取組に少しでも関心を持って頂けた方がいらっしゃいましたら、お近くのコミュニティーファシリテーターまでお声がけ頂けたらと思います。

関連リンク(過去の取組実績はこちら)
co-lab×兵庫県|あらたな事業価値創造に向けての取組み【第一回】
co-lab×兵庫県|あらたな事業価値創造に向けての取組み【第二回】
co-lab × 兵庫県|淡路瓦職人との意見交換会・オンライン工場見学会

(co-lab コミュニケーションチームサポート 渥美)