12/19 (Mon.)|プレゼン会・忘年会を開催しました!!

少し時間が空いてしまいましたが、co-lab千駄ヶ谷、恒例のプレゼン会を昨年12月19日に開催しました!


co-labのプレゼンテーションイベント(プレゼン会)は、キャリアもバックグラウンドも異なる多様なクリエイターが一同に介し、情報交換や近況報告ができるところが最大の魅力です。昨年末に盛り上がったプレゼン会の様子をレポートします!!

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最初のプレゼンターは2016年7月に入会された樋口貴信(ひぐちたかのぶ)さん。紙媒体を中心に手掛けてきた様々なデザインディレクションの紹介と、精巧な作品ビジュアルに、紙に関わるお仕事が多い千駄ヶ谷メンバーのみなさんも序盤からぐっと引き込まれた様子でした。


実は樋口さん、もともと大学ではデザインを専攻しておらず、上場企業の営業職を経て、アートディレクター/デザイナーになったという珍しいキャリアの持ち主。こうした経験から、デザインに関わる専門的な内容だけでなく、クライアントのニーズを総合的に理解しながらディレクションできるようになったそうです。今ではそれがひとつの強みにもなっていると話してくださいました。

co-labに入会したきっかけを聞くと、フリーランスとして独立して、お仕事の領域を広げていきたいと考えて決められたそうです。


最近意識しているのは「健康」とのこと。疲労が重なり仕事に支障がでた経験から「まずいな」という危機感を持って運動をするように心がけているそうです。そんな樋口さんの発言に参加者のみなさんからも賛同の声があがっていました。

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続いて、株式会社キュムラス・インスティチュートの岩井秀樹(いわいひでき)さん。コミュニティデザイナーとして日本全国を駆け巡ってお仕事をされています。コミュニティに関わる仕事は得意でも、グラフィックデザインなどでco-labで一緒にプロジェクト連携できる人に出逢いたいと考えられ、2016年6月に入会されました。


東北工科芸術大学のコミュニティデザイン学科でも教鞭をとられる岩井さんは、最近では宮城県石巻にある最後の復興住宅のプロジェクトに取り組んでいます。400人が暮らす全く新しい街が生まれるので、そのコミュニティのつくり方を住民の方々と一緒に考えているそうです。

もともとは企業などへのコンサルティング業がご専門でしたが、ボランティアで若い人との交流を通じて経験を積んでこられました。そして2011年の大震災からより一層コミュニティデザインが必要とされる時代になり、周りとの関係性から今のお仕事が生業になっていったそうです。


言葉にしづらいコミュニティデザインという仕事ですが、岩井さんの丁寧で柔らかな説明とイメージを交えたプレゼンテーションにより参加者のみなさんにとっても、身近なテーマとなりました。

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3人目のプレゼンターは小笠原格(おがさわらいたる)さん。映画に関わる出版物の編集者として活躍されており、昨年のco-labニュースでも紹介させていただきました。(小笠原 格|映画の必修科目シリーズ 『激動!イギリス映画100』

書籍や雑誌の編集者としてのお仕事以外にも「こんなこともしています」と小笠原さんがディレクションしたポートレイト写真を紹介してくださいました。「あの女優さんが、こんな役柄を演じたら、こういう風になるかも!」という架空のテーマでカメラマン、ヘアメイク、スタイリストとチームを組んで制作した様々な女優のポートレイト作品は、まるで現実にある映画のワンシーンのようで、会場からも驚きの声が挙がっていました。


マルチな才能の小笠原さんですが、もうひとつレストランの味覚アドバイザーという肩書きも持っています。この発表に会場からも「それってなあに?」という雰囲気が流れましたが、小笠原さんのお仕事紹介に参加者のみなさんも納得。レストランで提供されるお料理に、開発段階から関わり、試食を重ねながら味のブラッシュアップをしていくのが味覚アドバイザーのお仕事です。

映画に関わる編集者だった小笠原さんがこの仕事を始めたきっかけは、常連で一番味にうるさいお客さんだったため、レストランの総料理長から依頼があり今に至るという、なかなか聞けないストーリーも教えてくださいました。今は日本で6店舗のイタリア料理店を展開するサローネグループをはじめとした飲食店のアドバイザーを担当されていています。

「レストランで一番大切なのは、お客様に最高の時間を過ごしていただくこと」という言葉には、参加したみなさんも納得。ちょうどお腹が空く夜の時間帯だったこともあり、小笠原さんの発表が終わると、美味しいお店を教えて欲しい参加者から、次々に質問が飛び交うシーンもありました。

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最後は合同会社チコルズの山田知子さん。最近手掛けたお仕事のご紹介と、ニュースでも紹介した書肆神保町(しょしじんぼうちょう)について紹介。前回のプレゼン会では、Photoshopのレイヤーを使ったプレゼンを披露していただきましたが、今回はLINEのトーク画面のキャプチャを活用したユニークな工夫で笑いの絶えないプレゼンテーションを構成してくださいました。


ウェス・アンダーソンの「グランド・ブタペスト・ホテル」のカタログや、荻上直子監督の「彼らが本気で編むときは、」のノベライズ本、子供向けの哲学書「ねえねえ、なんで?」などなど最近手がけたお仕事について、制作エピソードをふんだんに紹介していただきました。


そして2016年11月頭に開催された書肆神保町は、どういうイベントにしていくか模索しながらの企画で苦労の連続であったとのこと。イベントのためにオリジナルのグッズや什器をつくったり、師匠でもある松田行正さんなどを呼んだトークショーを開催したり、2日間で500人を超える大盛況だったそうです。(『書肆神保町 アートと本のサロン』2日間 限定開店!

本のデザインの奥深い話や、ブックフェアを開催したことからコミュニティスペースとしてのブックショップへの思いなど、山田さんの本への愛が溢れるお話をいっぱい聞くことができました!

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▶︎パーティータイムの様子

2時間にわたり盛り上がったプレゼン会の後は、リラックスした雰囲気の忘年会でした!いちから関係を築いたり、人間関係などにしばられることなく、カジュアルなコミュニケーションを通して、クリエイター同士が個人として繋がっていくことができるため、みなさん時間を惜しむように会話がはずんでいたのが印象的でした。


▶︎トゥルナージュの焼きたて天然酵母パン


▶︎コミュニティ・ファシリテーターによるお惣菜

バラエティ豊かな多くのメンバーに入会いただき、co-lab千駄ヶ谷はますます魅力的なコミュニティとなっています。普段は出逢わない業種や職種の方々が、世代を超えて繋がっていけるきっかけが無数にあることは、co-labという新しい働き方の環境ならではかもしれません。

みなさまのクリエイティブなお仕事を生み出していく発信拠点となるべく、2017年も運営スタッフ一同がんばります!!

[コミュニティ・ファシリテーター|井出・鳥井]